これ以上、妻と結婚生活を続けることはできない。。。
離婚が頭をよぎり始めたあなた。
でも、離婚話を切り出すのはとても勇気がいることです。
たとえ離婚をすることになっても、できる限り円満に、争うことなく離婚したいですよね。
そこで今回は、男性が妻と円満離婚をするために必要な準備についてご紹介します。
円満離婚に必要な準備
妻と円満に離婚するためには、妻にも離婚に納得してもらう必要があります。
妻に離婚を納得してもらうには、
・あなたが離婚について真剣に考えたこと
・自分のことだけでなく、妻のこと(こどものこと)も真剣に考えたこと
を伝えることが大切です。
そのために、以下の項目について入念に考えて準備をしましょう。
離婚は「長期戦」という覚悟
離婚を考え始めたら、「すぐに離婚したい」と気持ちがはやるものです。
でも、ます覚悟してほしいことがあります。
離婚は長期戦だということです。
すぐに離婚したいと思っても、離婚準備から離婚成立まで、最低でも6ヶ月~1年間はかかる覚悟が必要です。
離婚の準備には時間がかかるものですし、かけるべきものです。
準備もなく感情だけで離婚話を始めたら、円満な話し合いにはなりませんよね。
そして、あなたが離婚話を切り出してから、相手が気持ちを整理し、受け入れるまでにも、時間がかかるものです。
円満な話し合いができないと、協議離婚ではなく調停、裁判に発展し、余計に時間がかかってしまいます。
焦らず、冷静に、以下の離婚の準備を進めていきましょう。
離婚理由を明確にする
あなたが離婚したい理由は明確に、はっきりと伝える必要があります。
離婚にしたい理由、いろいろあるはずですが、最初は自分の考えがうまくまとまらないものです。
そこで、自分の思いをありったけ書き出してから、整理していくことをおすすめします。
特に考えてほしいテーマは、次の3つです。
相手と合わないところを書き出す
あなたが相手と合わないと思うところ、過去のやり取りで傷ついたことや怒りを覚えたことなど、可能な限り詳細に思い出して書きましょう。
漠然と「あなたとは合わない」とだけ伝えても、妻の理解は得にくいものです。
具体的なエピソードで説明した方が、説得力が増します。
ただし、相手と話すときは、相手を否定するような言い方をしないようにしてください。
「あなたのこんなところが嫌いだ」
ではなく、
「自分は本当はこうしてほしかった」など、「妻が悪いわけではないが、自分とは合わなかった」ように表現すると、言葉がやわらかくなります。
自分が離婚後にしたいことを書き出す
離婚は終わりではなく、新たな人生のスタートです。
自分が離婚後にしたいこと、思いつく限り書き出してみましょう。
現実的なものから、夢のようなものまで、楽しい未来をありったけ想像してみてください。
離婚後の未来をありったけ書けましたでしょうか?
書き終わりましたら、その中から実現性の高いものをピックアップしましょう。
妻に納得してもらうためには、「妻が想像して、あなたが実現できそうな未来(二人では実現できない未来)」を伝えることが大切です。
ピックアップしなかった夢のような未来は、自分だけの楽しみとして心の奥にしまっておきましょう。
離婚による相手のメリットを書き出す
自分の希望だけを伝えても、相手の納得は得られません。
仕事に置き換えれば、相手のメリットを訴求するのは当然ですよね。
・別々になることで、妻が解放されるストレス、イライラ
・あなたがいることで我慢している妻の夢
など、相手が「離婚したら楽しいかも」と思えるようなメリットを考えましょう。
財産分与を考える
離婚理由や離婚後にしたいことなどの気持ちを整理したら、次は金銭面を整理しましょう。
離婚後に清算する財産は、主に住居と預金になります。
住居をどうするか考える
離婚後の住まいをどうするかは、現実問題としてとても重要です。
次のポイントを考えましょう。
どちらかが住むか?引き払うか?
まずは、今の住居にはどちらかが引き続き住むのか?あるいは引き払うのか?
職場や両親との距離などを考慮しながら考えましょう。
持ち家の場合は財産価値を見積もる
持ち家の場合は、購入した時の値段、現在の周辺相場から、財産価値を想定しましょう。
※実際に離婚するときには、不動産会社の査定などをベースに、双方協議して財産価値を決めるパターンが一般的です。
別居を想定しておく
冷静に離婚協議をするためには、ひと時の間別居して、それぞれ冷静に考える期間が必要かもしれません。仮住まいするときはどのあたりに住むべきか考えておきましょう。
※別居期間中、妻の生活費の支援として「婚姻費用」が必要になります。
こどもがいる場合
こどもがいる場合には、子育てをサポートしてくれる祖父母との距離や、転校による環境の変化などのいろいろな要素を考えて、こどもにとって最善の住居がどこかを考えましょう。
貯金額を把握する
婚姻後の共有の預金や投資資産などがいくらあるのか確認しましょう。家計を妻にすべて任せている場合は、預金をさりげなく聞き出す方法を考えなければなりません。
預金額がわかったら、上記の不動産と合わせて、財産分与の総額を把握しましょう。
財産をどのように分け合うかを、次のポイントをベースに考えましょう
妻の離婚後の収支を予測する
妻の離婚後の生活に必要な初期費用と、月々のランニングコストを試算しましょう。妻の収入でこれらの費用をまかなえそうか、貯金はできそうかなど、妻が余裕をもって生活できるように考慮しましょう。決して楽観的な予測をしないようにしてください。
妻が専業主婦の場合は、新たな収入を得られるようになるまでの準備期間も考慮して試算しましょう。
離婚後の自分の収支を予測する
一方、自分の離婚後の収支も考えましょう。自分の現在の収入から、生活費や養育費などを差し引いて、妻への財産分与とバランスが合うかどうか、確認しましょう。
こどもがいる場合に考えること
こどもがいる場合は、こどもの利益を最優先に取り決めをしていく必要があります。
親権はどちらが持つか?
現在日本では単独親権制度となっており、母親が親権を得るのが一般的です。
もしあなたが親権を得たい場合、妻側に落ち度がなければ、相当にハードルが高くなります。
協議離婚ではなく調停、裁判まで想定する必要があるでしょう。
調停、裁判では、婚姻中にこどもと妻以上に関わっていたこと、離婚後も問題なくこどもを養育できることなどを証明する必要があります。
そのためにはより入念な準備が必要となるでしょう。
弁護士に相談することをおすすめします。
いきなり弁護士の相談するのは勇気がいる。。。という方は、無料で法律相談ができる公的機関の「法テラス」もありますので、ご利用をおすすめします。
以下は、あなたが親権を持たない場合に考えるべきことを紹介します。
こどもの住居とあなたの住居
こどもの住居は、子育てをサポートしてくれる祖父母との距離や、学校事情などを考慮して、今の住居に住むのか、学区内の範囲で引っ越すかなどの検討が必要です。もっとも、こどもの住居については妻の意見を尊重しましょう。
あなた自身の住居については、職場とこどもとの距離、妻が心理的負担を感じない程度の距離感などを考慮して検討しましょう。
こどもとの面会は?
「離婚をしても、こどもとはできる限り会いたい。」
そう思うのが自然です。
しかし、離婚すると、妻もこどもも新たな生活に順応するのにかなりの労力を使います。
離婚協議の段階から、こどもにたくさん会いたいと主張するのは得策ではありません。
特に、あなたから離婚を切り出す場合には、相手の状況、心境を最大限尊重することが大切です。
妻とこどもの準備が整うまで待ち続ける姿勢を見せれば、妻の不安も軽くなるはずです。
こちらも、長期戦になることを覚悟してください。
養育費は?
あなたの年収で養育費がいくら必要なのかについては、下記URL、裁判所の「養育費算定表」を参照ください。
「離婚しない方がいいかも」と思ったら?
ここまで紹介した離婚の準備、実際に気持ちや今後の生活の整理をするには、相当な時間がかかります。
離婚は人生の大きな選択なので、時間がかかるのは当然ですよね。
中には、離婚準備を進めるうちに、
「やっぱり、離婚しない方がいいかも?」
と思った方もいるのではないでしょうか?
そうなんです。
冷静に離婚について整理していると、一方で夫婦生活で良かったことや、自分が悪かった点も整理されます。
- 妻の長所
- 嬉しかったエピソード
- 感謝すべきところ
- 自分が直すべきなところ
- 後悔していること
こんなこと、思い浮かびませんでしたか?
「やっぱり離婚しない」と思い直したとしたら、それも素晴らしいことです。
離婚について真剣に考えることで、「離婚しても幸せに生きていける」という安心感が生まれます。
安心が気持ちの余裕を生み、かえって夫婦円満になっていくケースもたくさんあります。
「一度離婚を考えたからもう後には引けない」などと決めつけずに、一度立ち止まってよく考えてみてくださいね。
まとめ
今回は、男性が円満離婚するために必要な準備についてご紹介しました。
円満に離婚するためには、離婚するからこその「相手への思いやり」が大切です。
二人の明るい未来に向けた、建設的な話し合いができるように願っています。
- 考えてみたけれど、うまく整理できない。。。
- これで大丈夫か、自信がない。。。
そんな時は、当サロンにご相談ください。
マラソンの伴走者のように、あなたの横で一緒に考え、寄り添っていきたいと考えています。
一人で抱え込まずに、遠慮なくご相談ください。
(※個別具体的な法律アドバイスや相手との協議の代行はできかねます。あらかじめご了承ください。)
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なお、「円満に離婚するための切り出し方と心構え」について以下のブログに書いてます。
こちらもご覧ください。
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